PDF を SVG に変換する pdf2svg をで使う (Linux/Windows)

PDF を SVG に変換するプログラム pdf2svg は、OS X では Homebrew、一部の Linux では yum や apt-get を使ってインストールできる。
しかしながら yum パッケージが用意されていない Scientific Linux 6 や、Windows では多少複雑だ。

Scientific Linux 6 へのインストール

事前準備。Cairo と Poppler の開発用パッケージを yum で入れておく。Poppler は GLib 版が必要なようだ。(試した環境ではパッケージ cairo および poppler が標準でインストールされていた。もし動かなければこれらもインストールする)

yum install cairo-devel
yum install poppler-glib-devel

実行ファイルをビルド、インストールする。--prefix=/opt/local は環境に応じて書き換える。

curl -OL https://github.com/db9052/pdf2svg/archive/v0.2.3.tar.gz
tar zxf v0.2.3.tar.gz
cd pdf2svg-0.2.3
./configure --prefix=/opt/local
make
make install

以上の手順で /opt/local/bin/pdf2svg に実行ファイルが生成される。

Windows へのインストール

Windows 用のバイナリとしては pdf2svg-windows が用意されているが、こちらは日本語をアウトライン化できないという問題がある。
少々古いが、中野拓帆さんが公開している pdf2svg バイナリ では日本語も使用できた。
まず「pdf2svg 0.2.1 for Windows (tar.bz2)」をダウンロードし、任意のディレクトリに展開する。
次に、作業ディレクトリのあるドライブのルートに target というディレクトリ (たとえば C:/target) を作成し、展開された etc/share ディレクトリを target にコピーする (C:/target/share/poppler というディレクトリ構成になる)。
最後に環境変数 FONTCONFIG_PATH を設定し、必要があれば pdf2svg.exe のあるディレクトリにパスを通す。

SET FONTCONFIG_PATH=C:\w32tex\share\texmf-dist\fonts\conf


pdf2svg の動作には libxml2.dll が必要。libxml2.dll は GnuWin32 などに含まれている。

pdf2svg の使い方

単純に入力する PDF と出力先を指定すればよい。

pdf2svg input.pdf output.svg

PDF のページ番号を指定することもできる。(この例では 3 ページ目を変換)

pdf2svg input.pdf output.svg 3