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LaTeX で Noto Sans を埋め込むための dvipdfmx の設定

LaTeX で文書を作る際、PDF にフォントの埋め込みを求められることがある。その際によく使われるのがオープンソースライセンスをもつ IPAexフォント だが、IPAex ゴシックは本文でも使えるような細身の書体なので、見出しや強調に使うといまいちコントラストが低い。
そこで同じくオープンソースライセンスながら 7 種類のウェイトを持つ Noto Sans CJK を使う。ただし Noto Sans は OpenType 形式で提供されているため、一般的な pTeX パッケージでは扱えない。かわりに、TrueType 形式に変換した 源真ゴシック (げんしんゴシック) を用いる。
源真ゴシックは Microsoft Office などでも使い勝手のいいフォントだ。

設定方法

  • 源真ゴシックをダウンロード、展開する
  • texmf-local/fonts/truetype/ に GenShinGothic-Medium.ttf をコピーする
  • texmf-local/dvipdfmx/config/dvipdfmx.cfg を次の内容で作成する
f genshin.map
  • texmf-local/fonts/map/dvipdfmx/genshin.map を次の内容で作成する
rml  H ipaexm.ttf
gbm  H GenShinGothic-Medium.ttf
rmlv V ipaexm.ttf
gbmv V GenShinGothic-Medium.ttf
  • mktexlsr を使っている場合は mktexlsr を行う

なお txfonts や newtx など Times 系のフォントを使う場合、太さを合わせるために Medium の代わりに Bold のウェイトを用いる。

使用方法

特別な操作は不要。次のように LaTeX で文書を作成し (suzume.tex とする)

\documentclass[a5paper,12pt]{jsarticle}
\usepackage{newtxtext,newtxmath}
\begin{document}

すずめsuzume\textbf{かわいいkawaii}

\end{document}

普段通りにコンパイルすればよい。

platex suzume
dvipdfmx suzume

文書ごとに設定を変える

もし文書ごとに埋め込む和文フォントを変えたい場合は dvipdfmx.cfg を作成 (あるいは書き換え) せずに、dvipdfmx コマンドのオプションでフォントマップを指定する。

dvipdfmx -f genshin.map suzume